スマホなどを持ち歩くようになってから、バッテリー切れが気になるようになりました。その心配を解決するのがモバイルバッテリーですが、多種多様なモバイルバッテリーがでています。小型のバッテリーは持ち運びに便利で、大容量のバッテリーは何回も充電する事ができるため安心感があります。そんな中、異彩を放つバッテリーがあります。それがANKERのPowercore fusionシリーズです。



Powercore fusionシリーズはモバイルバッテリーでありながら、コンセントプラグが内蔵されています。このコンセントプラグによって、コンセントがあるところでは、直接充電する事ができます。また、USBアダプターとしても使用できるため、コンセントが確保できる場所ではバッテリー残量の心配がなく機器を使い続ける事ができます。

モバイルバッテリーには、USB端子の種類と出力がそれぞれあります。今のUSB機器であればTypeAとTypeCがあれば十分だと思います。TypeAは汎用性に優れていて、様々な変換ケーブルが販売されています。また、TypeCは現在のモバイル機器のほとんどに搭載されていて急速充電に対応している物もあります。

ただ、USB端子は基本的には5V出力となっていて、最大出力(電圧×電流)は15Wとなっています。ただ、TypeCではPD規格が策定され、9V、15Vなどの高電圧を設定できるようになりました。これにより最大出力の上限が上昇しました。もちろん、TypeCを搭載しても5Vの電圧のモノもあるので、確認が必要となります。15Wの出力があれば、一般的なスマートフォンの充電には十分に使うことができます。



Powercore fusionシリーズは最初にPowecore fusion5000が発売されTypeAとmicroUSBが搭載されていました。最大出力は15Wで、スマートフォン用途には最適でした。しかし、ipadやsurfaceなどのタブレット端末では出力が足りませんでした。
その後に出たのが、Anker PowerCore Fusion Power Delivery Battery and Chargerでした。TypeCがPDに対応し、最大30Wの出力となりました。
実際に、surface pro(core i5)や、ipad proで使用しても使用しながら充電できるので、コンセントがあるところでは、ACアダプターとしても使用できます。



Powercore fusion5000の後継機で、Powercore Ⅲ fusion 5000も発売されTypeCを搭載していますが、こちらの最大出力は9V、18Wとなっており、ipad proでは使用できるようですが(公式サイトより)、Coreシリーズを搭載したWindowsタブレットでは厳しいようです。
PC用途で使用するには、Anker PowerCore Fusion Power Delivery Battery and Chargerの一択になります。

ただ、Powercore fusion 5000やPowercore Ⅲ fusion 5000が3000円前後であるのに対して、Anker PowerCore Fusion Power Delivery Battery and Chargerはアップルストア限定販売で約10000円と高額です。


実際に使ってみて

私はPowercore fusion 5000も所有していて、旅行などの時は基本的に2台で運用していました。1台は滞在先のホテルのコンセントで充電しながら、USB機器(ワイヤレスイヤホンなど)の充電をし、もう一台をモバイルバッテリーとして持ち歩いていました。もちろん、コンセントが確保できればUSBアダプターとしても使用できるため、5000mAh+αの使用ができました。

ただ、先述の通り、PCやタブレット端末の充電には対応していなかったため、外出先でのPC使用には内蔵バッテリーを気にするか、ACアダプターを持ち歩く必要がありました。

Anker PowerCore Fusion Power Delivery Battery and Chargerに買い換えても、基本的には2台体制で使用しています。ただ、PC充電に対応したため、PC用のACアダプターを持ち運ぶ必要がなくなり、荷物を減らすことができました。ただ、2台体制にするには、2万円(1台1万円を2つ)の投資が必要となり、価格に見合うかは、人それぞれだと思います。

私は使用感としては満足していますが、価格が1万円と高額であり、アップルストア限定販売で値引きも期待できないことから、価格面が満足度を下げてしまいます。
30W出力対応のモバイルバッテリー(それなりの値段はしますが…)と30W出力対応の小型USBアダプター(PowerPort atom 1など)の両方を持ち歩くという選択肢もあり、そちらの方がコスト的には安くつきます。


Withingsのスマート体重計も最初はアップルストア限定販売で高額でしたが、アップルが絡むとなぜか高額になる不思議は健在でした。

旅行や外出時の荷物を少しでも減らしたい人が、コスパと相談して購入するべき、人を選ぶガジェットだと思います。